あいつはあの示された座標にいる。俺はすぐにそう思った。何故かわかる。本能なのか?それともこれはただの妄想なのか?どんな関係であろうとあいつは俺にとって血のつながった妹だ。あいつは今どんな状態にあるかわからないが多分あいつの心そのものが俺に何かを呼び掛けたのではないのだろうか? なあ?おまえ俺の心に呼び掛けたんだろ?なら何でもいいから俺に何かヒントをくれよ。みんなお前を探してる。おまえがいないとみんな先進めないんだよ....「今日はもう遅いしこの施設に泊まって行ったらどうかしら」理人と美亜はミディールの提案を受け入れ施設内で一夜を明かすことにした。その日の夜夢を見た。いつもとは違う夢を。夢ではない現実の夢を。「.........」理人はゆっくりと目を開けると。まったく身の覚えのない場所に建っていた。ああ...これは夢だ理人ははっきりとそう思った。理人の隣には美亜がきょとんとした顔で一緒に立っていた。周りをよく見渡すとどうやら巨大な神殿のような建物の中のように見える。長い道が続く廊下のような道があるがガラス窓などがなく顔を出せばあたり一面が見える状態だ。「これ一体どういう事?」「私に言われても...」「これ絶対夢だよね」「はい...確かに私は理人さんの隣で寝ているはずです....。」「どう言う事だこれは..」 二人は神殿内部を探索する事にする。内部の状態は見るからに歴史を感じる装飾が施されている。 二人は階段を上り、上へ上へと進んで行き次の階に入ると急に現代の雰囲気を感じさせるエリアに様変わりした。 その階を探索してみると巨大な扉を発見した二人は扉を開けその先へ進むと非常に広い空間にでた。周りの見た目は文明のレベルが桁並みに高く見え高度な科学力を思わせるものとなっている。床は光沢のような素材となっており周りは明らかにこの世界の機械ではない何かが置かれている。その空間の真ん中に巨大なモニターのようなものとコンピューターの端末が置かれておりその前に位置する場所に美亜が眠っていたカプセル型の機械に似たようなものが置かれている。二人はその中を覗こうとするが霜が入っているような感じになっており中が見れない状態になっている。「ここは...本当に夢の中なのか?」 理人がそう思うのも仕方がないことだ。そばにいる美亜も理人本人もし
島の市内にとある兄と妹がいた。二人は貧しいながらも協力して二人で生きて来た。二人が幼い頃、両親は二人を捨てどこかに去ってしまった。二人はとにかく力を合わせて協力して生きてきた。 真冬は二人で寄せ合いながら。お腹が減ったときは少ない食料を二人で分け合いながら協力し合った。 ある日の事だ妹がいきなり血を吐き倒れてしまった。唐突に起きたこの事態に兄は妹の姿を見て忘れていた記憶を取り戻した。両親は二人を捨てたわけでは無かった。 あの日父は病魔に伏せた母を助けるために市内の病院に行くために母を抱きかかえて吹雪の中に消えた。そうだーーー。妹もまた母と同じ病気にかかってしまったのだ。兄はとにかく妹を助けるためになんでもした。妹を市内の病院に入院させた。妹のために働いてお金を稼いだ。 しかし兄の想いは届くことなく妹は天に召されてしまった。 「.......」兄は妹のお墓の前でただ立ちすくんでいた。 それから数か月がたったある日。彼は図書館である一冊の大きな本を見つけた。人の手で人工的に人の姿の生命体を作る方法。「ホムンクルス生体作成」が書かれた書物である。兄は本に書かれていたホムンクルスの作成に想いを持ち始めた。ホムンクルスの作成には人の髪の毛が必要であった髪の毛は男性の物か女性の物かでホムンクルスの見た目の性別が決まると書かれていた。その後に書かれている文章は黒く塗りつぶされ読めなくなっている。 兄は妹の髪の毛を使う事にした。既に心は決まっていた。たとえそれが形見であってもだ。-------------------------------------- 島のはずれにあった無人の研究施設。本にはホムンクルスを作る場所であったことが書き示されてあった。兄はその場所を探し出し、ホムンクルス生体の作成に必要な全ての材料を研究施設に持ち込みその場所を拠点に行動を始めた。 ホムンクルス生体の作成に必要な材料、「素材」という。必要な素材は全部で3つ。1つ目は作りたいホムンクルスの人格を形成するために必要な記憶を持った人。これは兄そのものが受け持つことになる。兄は自分の中にある妹の「思い出の記憶」を素体にするつもりだ。二つ目は人の骨。つまり人骨である。兄は妹の遺骨を素体に選んだ。そして最後は人の髪の毛。これも妹の形見の髪の毛を素体
ホムンクルスそれは人工的に人の手で作り出された人口生命体である。 人の手で人工的に作り出されたガーボンヒューマンとは全く別の存在である。 ガーボンヒューマンは1からすべて体を形成する肉体そのものを人工的に作られほぼ完ぺきに作り上げられその存在そのものがオリジナルである。ホムンクルスはその逆である体を形成するためには元となる存在が必要不可欠なのだ。 体の体格や性別そして顔を形成するためには元となる存在となる人物の髪の毛が必要なのである。 そして作成者はその元となる存在の記憶と思い出を心に強く宿っていなければならないのである。そしてホムンクルスの寿命は作成者と一心同体となりどちらかが死ねばもう片方も死ぬこととなる ホムンクルスを作るためには元となる存在と強い絆が必要なのである。その存在のすべてがその作成者の記憶を元に作られるからだ。 いわばホムンクルスとは作成者の記憶が実体化したものなのかもしれない。作成者が死ねばホムンクルスが死ぬのはここからくるサイクルなのかもしれない。 しかしなぜその逆の場合でも死んでしまうのか?それは今現在でも謎である。一つだけわかっていることがある。ホムンクルスを作ろうとした者は皆、心に傷を負っている者がほとんどであった。 ザクザク.... 青年は少女を背負い積もった雪を力ずよく踏みながら力いっぱい歩く どれくらい歩いただろうかそろそろ市内に入るはずだ。 さらに歩き続けると青年と少女の周りは様々な色に輝く電球の光のような物が街のあらゆる建物に付けられキラキラと光る光景が彼らの前に表す。 「綺麗だ...」 今現在のこの世界は世界的な寒冷化により電気の供給がいきわたらなくなっている。 どうやらこの光は電線などを使わなくても発光し続ける事が出来る人工発光電灯のようだ。様々な色が町中に光を照らしている。 「綺麗....」 少女はその光景を目にしながら青年にしがみつく 「起こしてしまったか...すまない」 そういうと青年は再び歩き出す。 「ごめんなさい私何も覚えてなくて...」 「いいさ、構わない。ミナが目を覚ましてくれただけでも...それで十分だ」「私は何であの機械で眠っていたの?」「ミナは病気でずっとあの機械の中で治療のために眠っていたんだ
久しぶりに家に帰れる。ユウキはそう思いながらミナを背負い歩き続けた。 家に帰るのは5年ぶりだ。あの日から家には一度も帰っていない。 あの装置を動かすために色々と時間をかけてしまった。 ユウキはミナをホムンクルスとして蘇生させるために5年の月日をあの研究室で過ごしたのだ。「 もう少しで家に着くから辛抱してくれよ?」 ミナはユウキに背負われながら「すうすう」と寝息を立てながら眠っている。 彼は無言で更にしばらく歩き続けた しばらくすると急に胸が焼けるような感覚がユウキを襲い始めた。突然にである「はぁはぁ....くそ....なんだこれは」 ユウキは胸がしめつくような動悸と目まいの症状が現れた。 ドサ! ついに我慢できなくなりその場に倒れこんでしまう。「え?...」 ユウキは隣で倒れて「ゼエゼエ」と苦しむミナをみて彼女の手を握る。「なんで...ここまで来て..」「誰か...助け...」 ミナはゼェゼェと息を荒くし苦しそうにしている。 雪が降りだしてきた。 ユウキはミナに覆いかぶさるようにして庇う。「ちゃんと問題なく発光しているね」 美亜と奏花は町中の建物についている人工発光電灯に異常が無いか見回りをしていた。「ミディールさんの言った通りこれで少しは見晴らしが良くなるといいんだけど...」 今の時期は吹雪などで昼間でもほとんど光は遮られ真っ暗になるときもある。 そこで少しでも楽になればという事でミディールの案で人工発光電灯を街のいたるところに付ける事となった。「まるでクリスマスの時期に付けられるイルミネーションみたいだね」 美亜は色とりどりに光り輝く人工発光電灯を見ながら積もった雪を踏みながら少しずつ歩き出す。 かなり積もっているようで歩きづらそうである しばらくすると雪が再び振り出してきた。少し吹雪きそうな予感がする。「もうこれぐらいにして屋敷に戻りましょう」 二人は一通り確認し終わると屋敷に戻る事にする 屋敷に向けて歩き出した二人だがやはり予想通り吹雪いてきた。「美亜ちゃんあれーーー。」 奏花が何かに気づき指をさす。 指をさした場所に人が倒れている。 雪に埋もれている。男の子が女の子を守るように覆いかぶさっている「しっかり....」 美亜は二人に必死に声をかけ続ける。 奏花近くの民家に助け
××××年×月××日僕に妹が出来た。妹を出産した後、体が丈夫でなかった母はそのまま寝込みがちな生活が続いた。元々病気を患っていたので無事に生き延びたのは奇跡だったかもしれない母より------。「私に何かあったら代わりにあなたが守ってあげて」と息子にたのむ。----------------。父は母の看病で手いっぱいで妹への世話などできる状態では無かった。父は僕と妹のすべてが無関心だった。母への介護で手いっぱいだったからだ。僕は妹に「ミナ」という名前を付けてあげた。ミナはいつも僕に可愛い笑顔を見せてくれる。僕がミナを守るんだ。母は今日も寝ている。最近では眠っている時間の方が長いような気がする。それでも母はミナがそばによると気配でわかるのか起き上がり笑顔を見せる。母よりーーーーーーーーー。「彼女に素敵な名前をありがとう」と息子に言う。----------------------------------。父は今日も母だけを心の拠り所にして生きている。とにかく全てが母を中心に考えている。仕事をする理由も母のため。僕は父と会話すらしたことがない全てが母のため------。でも僕は母も父も二人の事を一度も恨んだことはなかった。父は僕たちに愛情は微塵も無かったが母に対しての愛情は本物だから。母よりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。「お父さんを恨まないで」と息子に言う。--------------------------------------------------------------------。母の僕たちに対する愛情は本物である。だから僕は父も母も恨まない。
彼が旅立ってから2年がたった。私はあれから彼らの転移場所を探り入れた。彼の祖母が残した座標。彼らは必ずその場所にいる。 何故あの人は二人をこの座標の世界に導いたのか?そして私は知りたかった。彼らが死を受け入れた先に手ら入れたその先の時間を。 グロウベルグシステムの端末は確保した。後はこちらの世界でのやり残しをすべ終えるだけである。 出来うる限り彼らに情報をわたしたかった私は二人にとって最後の時間を徹底に調べる事にした。2人が最後の時間を過ごしたあの日、戦後最大規模と断定された大地震と大災害が起きた。 あの爆発的な地震が起きた直後。震源地の海域のその周辺の海域の島々のすべては壊滅となった。 私は震源地からその周辺の海域そして壊滅的な状況となった島々を調べる事とした。2011年3月11日。福島沖から襲来した津波はその後の世に災害だけでなく大きな災いを残した。 この津波は島々だけでなく本土にまで押し寄せ被害を葬った。 この時起きた地震の震音と震端数を私は徹底的に調べ上げる事にした。震音と震端数のデータは私の研究機関が残しているそこから調べる事にする。 何だこれは?通常ではありえないこの波と波長音は?バカな.....こんな歪に整った波長と震端数これはまるで....こんなものは人の手で起こされたものとしか言えない。 しかもこれは...地震発生直後から震源地から爆大な、なんだかしらのデーター情報が滝の用に漏れ出している。データーの解説が出来ない。 もはやこの地震は何者かの手によって人の手によって起こされたとしか言えない 私はこの震源地に自らの目でその後をこの目線で確認する事にした。その震源地に行く前にある島に私は立ち寄ろうとした。 この島は誰も住んでいる人がいない無人島だ。 人が住めるようにするために開発開拓が進められていたがプロジェクトを支えていた会社が財政難により経営破綻してしまい開発と開拓の話はオジャンとなった。 島に足を運ぼうとした私は現実とは思えない不気味な光景を見た。 私は船の上からあり得ない光景を見ている。私はいったい何を見ているのだ?ないのだそこにあるはずの島が。 有ったはずの島のその位置に海ごとくっきり切り取られるような状態となり大穴が開いた状態となりその穴めがけて海水が滝のように流れていく この場所
ユウキは左手を見てみるとまるで火傷の跡のようなものが出来ていた。凍傷だ。 「私たちがあなたたちを見つけるのが遅かったらこんな傷ではすまなかったかもしれませんよ....何でこんな危険な日に妹さんと....」 ユウキは美亜のその言葉に何も言い返すことが出来なかった。本当のことを言えば大変なことになる。島中に噂は流れ島にはいられなくなる。 そもそもこの子は僕の言うことなど信じるはずがない。 「食糧調達だ......それに薪も切らしてしまっていた。食料はまだどうにかもっていたであろうが薪はどうにもならなかった妹を連れて行ったのは.....この子を一人にさせるのは危険だと思ったからだ。側にいてくれた方がよっぽど安心だと思ったからだ。」「だが僕の考え方が甘かった。危うく。この子をミナを死なすとこだった。」 「せめてこの吹雪が落ち着くまではここで休んで行ってください妹さんのためにも...」 「ああ...そうだな」ユウキはうつむきながら思いつめた顔をのぞかせる 「んん...?」どうやらミナが目が覚ましたようである。 「よかった....。」ユウキは優しくミナの手を触る。冷たくてひんやりする。 「兄さん......」その一言にユウキの心が一瞬にして凍り付いた 違う....ミナじゃない.....ここにいる少女は...ミナとは違う意識と自我か芽生えてしまった...。見た目はミナとそっくりだが違う...ミナは僕の事を「お兄ちゃん」といつも呼んでいた。 例えこの子の肉体がミナのものとまったく同じように作られたとしても芽生えた自我は別人。それでもユウキは今ここにいる「ミナ」をけして離さないと誓った。これがやってしまった行為の責任だと思ったからだ。 「もう.....大丈夫だから....」 ユウキは優しくミナを抱き寄せる そんな二人を微笑ましく見守る美亜。 「そろそろ暖炉の薪を追加しないと、私、薪をもってきますね。」「覚める前にそのスープ飲んでくださいね。おかわりもありますよ遠慮なくいってくださいね。」そういうと美亜は2階の部屋に薪を取りに行く。 ユウキは今自分たちがいる部屋を見回す。 それにしても....随分と立派な家.....というより屋敷かな?壁には見るからに立派な装飾がされており綺麗な画が飾られている。 「兄さん....
数日前..... 今は使われていない研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある事をミディールは現在の拠点の施設から遠隔操作で発見。これを調べるため理人と隆太はその研究所に調べに行く事となった....のだが... びゅぅうぅぅぉぉォォォォォォォ!!!(吹雪) 「また強く吹雪き始めたな」 「ふぃっくしゅ!!さむ!!!」 一方、たび重なる吹雪が原因で町中についていた人口ライトが遂にその全てが完全に破損。市長はミディールに街の安全を守るために人工発光電灯の取り付けを依頼。 美亜と奏花が急遽、この人工発光電灯の取り付けに駆り出されることとなった。 「ねえ?私達っていつからミディールさんの助手みたいなものになったっけ?」 「わ....私に言われても」 そして二人が電灯をつけてる丁度その時期にユウキとミナは吹雪に襲われ更に原因不明の動悸と体調不良により二人とも気を失ってしまうが丁度通りかかった美亜と奏花に助けられ間一髪、事なきを得る事となった。 そして現在.......。 「私たちが偶然通りかからなかったら君たちほんとにどうなってたかわからなかったよ」「私、奏花て言うのよろしくね」 「僕はユウキと言うんだ。で、こっちは妹のミナだ。」 「美亜ちゃん、奏花ちゃん二人ともよろしくね」 彼らはそれぞれ無事であることに安堵し、そして兄と妹は助けてくれた二人に感謝した。何より自分たちに優しく、そして親切にしてくれた事に心が温かくなるような感じがした。 同時刻.....ミディールの研究所にて......「ミディールさん、コーヒーもってきましたよあったまるから飲んでくださいな☆」 「ありがとう理緒ちゃん」 ミディールは理緒からわたされたコーヒーをゆっくりと飲みしばらくすると「ぷは~と息を吐く」「ありがとう、生き返るわ」 「にゃは☆おかわりもってきますか?」 他愛もない会話をする二人だが理緒はふと気になることが頭に浮かびミディールに聞くことにする。「理人ッち達が向かった研究所の後ってかつてはどんな研究をしていたの?」 ミディールはこの問いかけにたいし急に顔色を悪くすると重い表情を浮かべ説明し始める。 「あなたには....というかこの場合あなた達かしら?嘘は言わないほうが良いかもしれないわね...」「あの場所はかつて人
どうすればよかったのだろうか?俺はただもう一度ミナの手に触れ顔を見たかった。顔を会わせて話がしたかった。 二人で普通に暮らしたかった。ただそれだけだった。 それなのに........何でこんな事に........ ユウキはミナの顔を一目見るとその場で頭を抱え伏せる どうしてだ。こんなはずではなかった。助けて。せめてミナだけでも。 「ミディールさんこの装置は同じものは他には存在しないのかい?」理人はそう言うとユウキの背中をポン!叩く 「二人の寿命はたしかに現段階では1週間しかない。だけどミナちゃんの身体を普通の状態に維持することでその寿命を普通の人くらいには伸ばすことが出来るかもしれないよ」 「どういう事だ?」理人は今回、調査しに行っていた研究施設の中にあった機材などの説明をする。 理人と隆太が調べた施設の中は大量の食糧だけでなく様々なコンピューターや機材が無傷なまま放置されていた。その中には回復処理を施すこの装置に似たようなものもあったのだ。 「たしかに二人同時に回復処置を施せば理論上では普通に生活できる事はできるかもしれない。だけどどうやってここまであのデカい装置をここまでもってくるの?」 頼みの綱の転送装置は完全にエネルギー切れだ。再び使用するには数時間の重点が必要だ。そもそもあれだけでかい物を転送するのには相当なエネルギーが必要となる。必要なエネルギーを考えると往復2日分のエネルギーが必要だ。そんな時間はもう残されていない「二人の残りの寿命は一週間は確実に保証出来るのかい?ミディールさん」 「それに関してだけど少し工夫すればあと3日ぐらいは伸ばすことができるかもしれないわ」この時ミディールはとんでもないことを言い出し理人たちを困惑させる事となる。 「いまミナちゃんが入っているこの装置にユウキ君も入ってもらい二人同時にこの装置で回復処置を施せばタイムリミットを伸ばせるわ。」「だけど元々この装置はそんな風に出来るように作られてはいない。理論上エネルギーの消費率も上がってしまうからどうしても回復処置の効率も悪くなってしまうからあくまでタイムリミットを伸ばすぐらいしかできない」 「一週間(7日)+3日間これが本当に限界」 「マジすかそんな物理的な方法でどうにかなるもんなんすか?」隆太は半分呆れた表情をみせる
理人さんの遺品の整理がまだ途中の状態である中しかしこのまま行動を止める事も出来ない。作業をいったん中止して私と新田はある人物と合流し情報と意見交換をする事にした。その人物の名は「ミィル・バソーカ」現在は軍の管轄の元で様々な部門の研究者として動いている。若干12才で幼いわりにはかなりのやり手の研究者である。軍内部では少尉の階級についている。いわゆる典型的な天才である。 今回の問題には彼女の協力無くしては話しが進まないのだ。というのもなんだがミィルの母はかつてアイランド計画に関わっていた。彼女がまだ物心つかない頃、車同士の衝突。玉突き事故にあい亡くなってしまった。 その死には様々な憶測がちりばめられ黒いうわさが絶えなかったらしい。その噂の中で一番有力な物が何者かによる暗殺である。当時アイランド計画は相当な資金が回っては流れ流れては消え相当な資金が流出消滅していたらしい。ミィールの母親は研究者として当然その黒い資金に関わっていたかのうせいがある。 私と新田はミィルを理人さんの自宅の住所をスマホのアドレスに教えその近辺で合流し彼の自宅の中で意見交換を交わす事とした。 「そろそろ予定の時間だ」新田は腕時計の針をみながら周囲を警戒する。二人の目の前に少女が無言で現れ突き指を立ててこっちだと誘導すると二人は無言のまま少女についていく。 誘導された場所は小さな何の変哲もない喫茶店。「なぜこの喫茶店へ?理人さんの自宅で話しあうばずだっただろ?」新田は呆れた顔でミィルに問いだす 「あのね?誰が聞いているのかわからないのよ?あの建物の中に盗聴器が仕込まれている可能性だってあるのよ?」何だか大事になって来た。いたって普通な一般人だった理人さんにそのような恐ろしい事になっているなど考えられない。 「なぜ理人さんの家に盗聴器が?」「なぜって?彼があの人の孫だからよ」 「今後の俺たちの行動やら活動するために必要な情報は彼の自宅にあるはずだこの場で話し合うだけではダメだ。それにちゃんと......その...ちゃんと片づけてあげないと...」 新田は言葉を詰まらせながらこまりながらミィールに説得しようとするが... 「新田くん君は彼の家で何をみたの? あまり他人の事情に突っ込まないほうが良いと思うけど。しかも彼は既に亡くなっている。.....と言っていい
ミディールが施した処置によりミナの容態はひとまず安定した。しかし、楽観できる状態とは程遠く。回復処置を行うこの装置から出す事は出来ない状態である。彼女を装置から出せばまた容態が急変してしまう。 彼女の身体は的確な処置を施さなければすぐに死んでしまう状態なのである。そして彼女、ミナの兄、ユウキは自身を素体として自らを捧げミナをホムンクルスとして[蘇生]させた結果、ミナとユウキの寿命は一心同体となってしまった。 「そこまでして....妹の事を思っていたのね....」ユウキから事の発端と今までの経緯を一通り聞いたミディールは漠然とした心境で何とも言えない状況であった。 「でもねこの子は姿かたちはあなたの妹でも全くの別人なの..わかる?」「ちがう、別人なんかじゃない断片的だけどあの頃の記憶が今ここにいるミナにはちゃんとある今ここにいるミナは間違いなく僕の妹だ」 ユウキはミディールの問いかけに反論する 「それは彼女を作ったあなた自身が自分自身を素体とすることであなたの中のミナちゃんの記憶を元に実体化させた...それはただの作り物...」 ミディールは装置の中で眠り続けるミナを見つめるとその目にはジワッと微かだが涙を浮かべる。 ああ...自分は何というものに...開発に関わってしまったのだろうか?ホムンクルスつくりだす装置。生命たるその理論を覆すためにとんでもない過ちをおかしてしまった。この装置の開発には私も関わっていた。私にも責任がある.... この装置は元々は死んだ人間を蘇生させるために作られる「はずであった」装置だ装置の完成には難航した。 死んだ人間を蘇生する事には成功したがその「人」には自我が無く廃人の状態に陥っておりもはや人とは言えない状態となってしまった。蘇生させた人間か発狂欄に陥りその場にいたスタッフが襲われ死亡する事件までもが起きてしまった。これを解決するべく進められたのが蘇生させる人にとって「最も近しい人がもつ記憶」をもった人からその記憶をコピーして蘇生させる人間に入れるという前代未聞の実験が行われた。 そうして試行錯誤を繰り返しながらできたのがホムンクルス生体装置なのである。 「あなたの話によれば装置は完成したと言う風に聞こえるが?」 「話を聞いていれば気づいていると思うけどあなたが『蘇生』させたミナちゃんは遺
なぜだろうか?私はこの人たちを見ていると...何か大切な事を思い出せそうなそんな感覚がしてきた。私のこの体に刻み込まれた記憶、思いだしたい二人。 私は一度死んだ。生きるために死んだ。前の世界での記憶はほとんど残っていない。私を庇って死んだあの二人は誰だったのだろうか?........................------------------------------------------------------------------------------- きぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!ずがぁぁん!!!! 乗用車がいきなり割り込んできた大型トラックに衝突しガードレールに勢いよくぶつかる「おい!!!!しっかりしろ誰が早く救急車を!!!!」ちょうどその場に居合わせ人たちによって乗用車にのっていた親子と思われる3人は救出された 「しっかりしろ!!!もうすぐ救急車がくるぞ!!!」そのごけたたましくサイレンを鳴らしながら救急車が到着した。 「男性の方は脈が低すぎる...早く処置を」 「女性の方は出血がひどすぎる輸血の準備を!!」 「女の子の身元が判明したぞ!!この子はこの二人の娘さんのようだ!!!」その後救急車はちかくの救命救急センターに到着し三人はすぐさま手術室に運ばれた 「女性の名は....か」 「男性の名は.....と」 「おい!!!この戸籍は本当か?」 「先生、彼女は元々、体が弱かったようでそんな手術もちませんよ!!」 「先生、いま検査の結果が出ました彼女の身体には疾患を抑えるためにすでに人口生体が移植されていました!!!しかもガーボンヒューマンからです!!」 「どうするんですか!!これ以上は...」 「やるしかないだろう?この子のご両親のためにも....この子だけでも助けるんだ!!」 「そんな事したら後遺症が一生残りますよ?.....」 「輸血ができないんだしょうがないだろう!!!両親が生きて無事であったなら何とかなったがこれしか方法が無いんだよ」 彼らは必死で何とかしようとした出来る手段はすべてやり尽くした。 「手術は成功した。しかしその影響は大きく彼女の身体は顔と頭部以外の半分がガーボンヒューマンの人口生体となってしまった。」 「先生、それでも彼女は元々....あの子の両親は...」 「言う
体調不良による高熱。意識が混濁。そして以上に速い心拍と脈。血圧の異常な高さ。外的なショックもないのにあざの様なものが体中に現れるこれは----この症状は。あの時の美亜ちゃんと同じ症状。 でもなぜ?彼女はどう見ても人間 ---。 研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある。 人の細胞の一部から採取されたデータを基礎に細胞...DNAの持ち主の形を元にして体を形成し人工的に人の姿に作り上げられた言わば人工人間...それがホムンクルス。 研究所が何者かに侵入されその施設の設備を使用された可能性がある事をミディールは現在の拠点の施設から遠隔操作で発見。これを調べるため理人と隆太はその研究所に調べに行く事となった....のだが... -----------。(ホムンクルス生体研究) ..........。 ミディールはゆっくりと目をつぶり全てを理解した。そして彼女はユウキの前に立ちジ~と見つめかれの肩に手を置くと以上までの冷静な口調で話し出す。 「あなた、この子に何をしたの?怒らないからちゃんと話しなさい。」 ............彼はこの時こう思った駄目だこの人には嘘を付けないと。瞬時に悟った 「私はね?これでも医学だけでなく様々な分野をまたにかける研究者。私には絶対に嘘は通用しない。」 終わりだ。この島にはもういられない。それどころではすまなくなる。彼はガックリとそのばに縮こまるように座り込みガタガタと震えだすまる ミディールは彼のカバンの中を調べるととある書籍を見つけた「ホムンクルス生体制作書」まさかこんなものまで見つけ出すとは。 「僕はあの施設を使って妹をミナを蘇生させた..。こうするしか道は無かった」 「あなた何を考えてるの。これは蘇生ではなくホムンクルスを作る行為。この子はあなたの妹の意識とは全く別の意識が宿る事になる全くの別人なのよ?」 「それでも、ミナに生きてほしかった。僕の隣にいてほしかった」 「この子はあなたの妹ではない!!こんな事をしてあなたの妹さんが悲しむだけ!!この子だって真実を知れば一生苦しむことになる!!あんた!!その重荷を一生抱えて行けるの?」 「ミナにだっていきる権利がある!!!死んでいい命があってたまるか!!!」 「残念だけど...ホムンクルスの研究は完成してい
A級ブリザードが島に直撃して3日が経った日の事である。理人と隆太のいるラボに映像付きの通信でミディールから通信が入った。 「貴方たちのいるラボに転送装置の機体があるはずなんだけどそれと同じものを理人君の家にこの間設置したはずだからそれを使えばすぐにでも屋敷に戻れるはずなんだけど...」 「はぁ?」 何言ってんだこの人はここに閉じこもってからもう3日も立ってんだぞいまさら何言ってんだ? 「流石にいまさらそんな話するのはおかしくないか?今まで何で話さなかった」 さすがの理人も怒りをあらわにしている無理もない。 「ごめん転送装置がそちらにあるのがわかったのはつい今しがたの事なのよ...」 「兄ちゃん確かにあったぜ。あの縦長くて丸みのある物体だろ?」はぁ~まじかよ...この数日間はいったいなんだったんだ... 「でも少々問題があってね....その端末は長い間電源が入ってなくてエネルギーの残量がゼロ。いま電源をつけてチャージーし始めたから十分にエネルギーがたまるまで後1日はかかるは」 「なんでそんな適当なところ所に要所要所に問題を...はぁ...」 「まぁーいいじゃねーか兄ちゃん水も食料も十分あるあと一日くらい問題はないぜ。ミディールさんよ~屋敷にいる美亜と奏花と通信を繋げられるかい?」 「そちらから屋敷にある端末のアドレスを入力すればつながるはずよ。私は転送装置をつかって先にあなたの実家に行かせてもらうわ二人が心配だからね」理人は屋敷にあるパソコン端末のアドレスを入力し通信を繋げる------------------------------------------------------------- 一方その頃。美亜たちは。 「どうしよう38.5℃も熱がある..解熱剤もきらしているしどうすれば...」ミナは一度は体調が回復したと思われたが二日たった頃から。熱が出始め体調が悪化してしまった。顔色が悪く時々せき込み苦しそうである。 「私、水組んでくる美亜ちゃんはこの子を見てて」 「僕も行くよ二人なら多く組んでこれる。すまないミナの事を頼む」二人は分厚い服を着こんで食堂に水を組みに行こうとするプシュン ----。 「ふぅ。到着と。あの子たちは無事かしら」端末が置いてある地下室から出たミディールだが.... 「ひぃぃぃ寒す
神奈川県綾瀬市。何もない地たが自然あふれる何故か懐かしさを感じる土地である。彼らが住んでいた場所でもある。私と新田は彼らの遺品を整理するため理人の住んでいた家に来ていた。 彼、理人さんの死後、彼の遺品の整理を本人の依頼から頼まれていた。 「いいのか?本当に彼の遺品の整理は俺がやるから自分の身の回りの整理をした方が良かったんじゃないのか?」 「彼からの依頼だからね。仕方がないよ」 二人は荷物をダンボールに入れていく。新田は一つの写真立てを目にして手にする。 「もしかして、この子が?」 「そうだ理人さんの妹さんだよ」新田は彼女の写真を見て複雑な気持ちになって来た。 これは......ほとんどが妹に関わる持ち物ではないか.....彼は......彼女との再会のためにどれだけの苦悩と苦しみを味わったのだろうか? 新田は理人と美香のツーショットの写真を見つけた。写真の裏にはこう書いてある。2011年3月10 「この写真は美香ちゃんがグロウベルグシステムを適用する前日に取ったものだろうね」 綺麗な装飾がされた写真立てに入れられている。余程大切にしていたのであろうか?色違いのマグカップが二つ。色違いのゲーム機PSPが二つ。さらに色違いの箸が2セット。どれも大切にほかんされていた。どれもこれもが2つにセットされ色違いの者ばかりである。多分二人が一緒に暮らしていた時に使用していたものであろうか? 箪笥の奥から綺麗な装飾が施された大きな箱が置いてあった。甘夏目はその箱を開けようとするが手が震えて開ける事が出来ない。 「もういい。俺が開ける」そう言うと新田はゆっくりと箱を開けていく 綺麗な白い装飾が施されたドレスが入っていた。間違いなく結婚式に着る品物だ新田はドレスと一緒に小さな箱が置いてある事に気づきその中を確認する。その中には指輪が二つ入っていた。 小さい方の指輪の裏側には小さい字でこう書いてある。『妹へ永遠の愛と共に人生のその最後まで共に生きる事を誓う』 新田は「はぁー」と大きく息を吸った後腰が抜けてその場に倒れこむ その後新田は泣き崩れてしまう。 「彼の顔も知らない君が何でそんなに泣くんだい」 「だってよ....彼の苦しみを考えるとよぉ....本当に愛してたんだな...妹の事」 「彼らの関係は知っていたけど
A級ブリザードそれは時として多くの人の命を落とす恐ろしい災害。人工物を凍らせ破壊しそして人の命を脅かす。 ユウキとミナが屋敷に滞在してからすでに3日が過ぎたが一向に収まる気配がしない 理人と隆太は無事なのか?美亜と奏花は心配でたまらなかった。「ざーーーざーー!!」 奏花はラジオを付けたがノイズの音しか聞こえない。この様な状態ならば電波が届くはずがない。 美亜は暖炉の薪を追加していく。とにかく暖炉の火が消えないようにしないといけない。ミナの体調の事も問題もあるため暖の問題には特に油断が出来ない状況である。 「すまない僕たちのためにいろいろと迷惑をかける」「気にしないでください困ったときはお互い様ですよ」 美亜はユウキとミナの境遇に何故か親近感がわいていた。なぜか二人を放っておくことが出来なかった。 「理人君だっけ?君の大切な人なんだよね?こんな時に何だけど本当に無事だといいんだけど...」 「あの人ならきっと無事ですよ!建物の中に避難しているはずですから。きっとユウキさんともいい友達になってくれると思いますよ。」二人は何気ない会話をしながらこう思った『ああ、やはり自分たちと何か似ているな』と 「この吹雪がやんだらとりあえず実家に戻るつもりだ。」 「その話何ですけど。あのですね、もしよければあの人が帰って来るまでここにいると言うのはダメですか?」「でもこれ以上迷惑かけるわけには...」ユウキはこれ以上迷惑をかけるわけにはいけないと思ったがせめてこの吹雪がやむまでは致し方ないと思っていた。 しかし彼女のその優しさは凄くありがたかった。両親を早く無くしずっと妹のためだけに生きて来た。ここまで人から優しくされたのは生まれて初めてとさえ思えてしまえるほどであった。 「くーくー..」 「すうーすぅー..」奏花とミナは寝息をたてながら寝ている。 「こいつ...友達が欲しかったんだろうなきっと...」 「もう友達ですよ...私たちは...」 「ありがとう、本当にありがとう」 ユウキはホロっと目から涙が流れ始めた自分がしてしまった行為は人として一線を越えてはならない事だ。 どんなに尊い存在で大切な存在であったとしても一度死を迎えた命を簡単に蘇生させるなどという行為は許されない道徳では無いのか?彼の心を重く締め付け
吹雪のため、破棄された施設の中に避難した理人と隆太はそのまま足止めを食らう形となってしまった。 「どうだ?何とかなりそうか?」 「いまこの施設内の電力系統にアクセスしているうまくいけば施設内のシステムを回復できるはずだ」理人は施設内のPC端末を操作してシステムを回復できないか試しているようである。 「電力操作....システム系統...供給維持...アクセス系統異常なし...後はオンラインモードに移行..電圧固定異常なしこれで行けるはず」 「マジで頼む死にたくない」すると施設内部が明るい光が灯されていく。 「た、助かったのか?」 「うん、上手くいったよこれで凍死だけは免れるよ」 「縁起の悪いことは言わないでくれよ兄ちゃん」隆太は不意に苦笑いをしてその場をごまかそうとする「何か食えるもん無いか探しに行かないか?さっき食堂みたいなところがあったのを見たぜ」 二人は食堂らしい部屋に入ると複数のテーブルと奥においてある大きな冷蔵庫を複数個目にする。確かにここは食堂だったようだ。しかし空腹を満たせなければまったく意味がない。二人は手分けして食べられそうなものを探す事にする。 理人は冷蔵庫の中から封が明かされていない完全に密封された食料を見つけた。「これ..レーションかしかも結構な数があるぞ」 一方隆太はレトルトのような食料を見つけた。「レトルトのスープか...でも火が使えなきゃ意味ないぞ」 さらに.....「1分でキープ。ウォーターゼリー。飲み水にもなりそうだな」 とりあえず二人は飢えだけは凌げそうである。 二人はとりあえずレーションを食べる事にする。「これお菓子みたいだな」 「災害などが起きた時の非常食として作られたんだよこれは。まぁ今の状況にはぴったりじゃないか?」「食えるだけマシってわけだ」 ムシゃ!!ムシャ!!.....ごくり!!........「お菓子だなこれは....まあ不味くはないぜ」 「んじゃ俺はこっちのほうを.....」理人はウォーターゼリーを口にして飲みだす ごく..ごく....「昔これと似たよなもの飲んだことがある...朝にのむやつ...とりあえずこれで喉はうるおせるかな?」 何とか空腹を満たすことができた二人だが。吹雪が落ち着くまではこの建物から出る事は出来ない。二人はもうしば